菊池寛『父帰る』(1917年)

2017/1/24 放蕩親父が20年ぶちに自宅に帰ってくるが、成長した長男に追い返される話。 菊池寛の代表作。 初演時には古典になると言われた作品だけど、今ではほとんど上演されることはない。 最初に読んだのは大学生の頃。 情緒的過ぎてピンとこなかった。 あらためて読んでみると、おそろしくテンポが速く、必要な情報をキチキチに詰め込んで、演劇の根本的なテーマ、人生の最も劇的な部分を切り取…

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菊池寛『出世』

2016/10/11 譲吉がかつて通っていた図書館で、愛想の悪かった下足番と再会する話。 まず、翻訳で小遣いを稼ぐ話、本を列車に置き忘れた話、図書館の下足番が無愛想だった話が語られる。 その後、比較的生活が安定してきた頃に、あらためてその図書館に行くと、下足番がちょっと出世している。 どんなに不遇な境遇でも、出世することはあると思うと、人生に望みが出るというまとめ。 下足番から閲覧券売…

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菊池寛『ゼラール中尉』

2016/8/3 「嫌われゼラール中尉の一生」という感じ。 ゼラール中尉は自信家で人の話を聞かない。 ベルギー、リエージュの町にドイツが攻めてくると予言して、実際にドイツが攻めてくると喜んでしまう。 大変な事態なのに予想をはずした人に自慢しようとする。 いい人でもなく、共感もできない人が、たまに正しいことを言う。 同様に共感できるいい人の判断が、完全に間違えている。 そういうこ…

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