菊池寛『納豆合戦』(1919年)

2016/6/20 子供が、盲目の納豆売りのお婆さんを騙して、最後に怒られる話。 道徳の教科書に出てくるような話。 1919年に児童雑誌「赤い鳥」に初出。 この時期の作品にしては物足りない。子供向けにかなり手加減していると思われる。 思い出話風だが、小石川の小学校に通っていた頃の話と書いてあるので、中学まで高松で育った菊池本人の話ではない。 誰かから聞いた話なのか完全に創作なのか。 …

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菊池寛『藤十郎の恋』(戯曲・1919年初演)

2016/6/16 小説は1919年4月大阪毎日新聞。 同年10月に大阪難波座で初演だそうだ。→世界大百科事典 第2版「藤十郎の恋」 小説に比べると追い詰められ方が足りないので、藤十郎がずいぶん勝手に見える。 読むだけだと、あっさりしすぎていて、相対的にお梶の貞淑さも弱くなっている。 結果、死ぬほどのことかと思ってしまう。 力のある役者さんがきちんとやれば、説得力が出るんだろうか。 …

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菊池寛『世評(一幕二場) A morality』

2016/6/16 都知事の騒動を見て思い出した作品。 舞台はアラビア風の都市。 一場は、老人の妻となり奴隷同然に扱われる美女に同情する人々。 二場は老人の死後、若い男と再婚した美女が気に食わず、投石で子供もろとも殺す人々。 同じ女性、同じ大衆でも、やってることが正反対という話。 原則として、戯曲は演劇にする前提で書かれるものだけど、この戯曲を上演してもあまり面白くないと思う。 た…

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