菊池寛『アラビヤンナイト アリ・ババと四十人のどろぼう』(1948年)

2016/5/28
おなじみアリババの話…といってもどんな話かよくわかっていなかった。
アリババが利口な女どれいモルジアナの助けを借りて、40人もの泥棒たちを撃退する話。
もともとアリババは木こりのような仕事をしていたが、たまたま泥棒たちが盗んだ財宝の隠し場所を見つけ、大金持ちになる。
その隠し場所への入口を開く魔法の合言葉が、あの有名な「開けゴマ」。
アリババの兄が泥棒たちに体をバラバラに切り刻まれたり、そのバラバラ死体を靴屋に縫わせて元通りにさせたり、モルジアナが40人の泥棒たちを火だるまにしたりと、子供向けとは思えない凄惨なシーンにたじろぐ。
一方、こういう残酷な描写は子供は大好きだとも思う。
菊池寛自身の子供っぽさ、無邪気さがこういう過激さを生み出しているんじゃないかと邪推する。
終戦直後にこんなお話を書いていたんだと思うとしみじみする。

青空文庫:アラビヤンナイト三、アリ・ババと四十人のどろぼう

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