菊池寛『勝負事』

2016/6/22
勝負事、というより賭け事の話。
これも道徳の教科書シリーズのようで、面白味がわからない。
友達から「祖父が賭け事で身を滅ぼしたので、親から賭け事だけはするなと言われ続けた」という話を聞いたという文章。それだけ。
実際に菊池寛が聞いたのか、そういう体で書いた話なのかは、これを読んだだけではよくわからない。
つい、菊池の家族はどうだっけと思って調べてしまう。
「文芸春秋」1923年3月号の《『父帰る』の事》という菊池の文章。
ここで菊池は修学旅行に行けなかったことと、親に訴えると「金を使い込んで失踪した叔父を恨め」と言われたことを書いている。
「祖父」が「叔父」になっているだけで、『勝負事』とほぼ同じエピソードが語られている。
友達の話を聞いたという体で、自身の経験を元にした創作と考えてよさそう。

※「菊池寛 短編と戯曲」は各作品の初出が書いてないので不便。

青空文庫:勝負事

この記事へのコメント