菊池寛『小説家たらんとする青年に与う』(1923年)

2016/6/20 小説家になりたい青年に対して、一番最初に「25歳未満は小説を書くな」と身も蓋もないアドバイスで始まっている。 それから、いくら小手先の技術を磨いても生活の辛苦を知らないと希薄な作品になってしまうという話に続く。 今から見れば、技術より生活という二項対立は単純すぎて意味がない。 技術を磨くことも含めて生活のはず。 青年時代は色々な作品を読んで、生活の中で自分自身の人生…

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菊池寛『納豆合戦』(1919年)

2016/6/20 子供が、盲目の納豆売りのお婆さんを騙して、最後に怒られる話。 道徳の教科書に出てくるような話。 1919年に児童雑誌「赤い鳥」に初出。 この時期の作品にしては物足りない。子供向けにかなり手加減していると思われる。 思い出話風だが、小石川の小学校に通っていた頃の話と書いてあるので、中学まで高松で育った菊池本人の話ではない。 誰かから聞いた話なのか完全に創作なのか。 …

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菊池寛『世評(一幕二場) A morality』

2016/6/16 都知事の騒動を見て思い出した作品。 舞台はアラビア風の都市。 一場は、老人の妻となり奴隷同然に扱われる美女に同情する人々。 二場は老人の死後、若い男と再婚した美女が気に食わず、投石で子供もろとも殺す人々。 同じ女性、同じ大衆でも、やってることが正反対という話。 原則として、戯曲は演劇にする前提で書かれるものだけど、この戯曲を上演してもあまり面白くないと思う。 た…

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