菊池寛『恩を返す話』(1918年)

2016/6/2 武士の神山甚兵衛が、戦場で命を救ってくれた佐原惣八郎に恩を返そうとするが、なかなかうまくいかない話。 この話のキモは、甚兵衛が惣八のことを、あまり快く思っていないということ。 恩返しの動機は、善意ではなく、引け目からの不快感を払拭したいということ。 彼も構造もひねくれている。 惣八は有能でなかなか恩返しをさせる隙を見せず、甚兵衛の不快感は20年たっても消えない。 …

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菊池寛『女盗賊』(1947年)

2016/6/1 女盗賊のエピソードふたつ。 潜入した盗賊段のかしらが実は検非違使の家の女中だったという話。 あとで女だとわかるけど、地の文で「首領格の男」と書いている。 主人公の目線で言うなら、もう少し表現変えたほうがよさそうだけど。 菊池寛作品はあまり細かいことは気にしないタイプらしいけど、ここもそういうことなのか。 次に、同棲していた謎の女の指示で、失業した侍が悪事を働く話…

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菊池寛『アラビヤンナイト アリ・ババと四十人のどろぼう』(1948年)

2016/5/28 おなじみアリババの話…といってもどんな話かよくわかっていなかった。 アリババが利口な女どれいモルジアナの助けを借りて、40人もの泥棒たちを撃退する話。 もともとアリババは木こりのような仕事をしていたが、たまたま泥棒たちが盗んだ財宝の隠し場所を見つけ、大金持ちになる。 その隠し場所への入口を開く魔法の合言葉が、あの有名な「開けゴマ」。 アリババの兄が泥棒たちに体をバラ…

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